2025年6月25日 厚生労働省で「今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会が開催されました

障害者の解雇の状況(過去最多)が示され、特にA型利用者の解雇が急増をしているとの報告がされました
◎ 令和6年度にハローワークが解雇届により把握した障害者の解雇者数は9,312人であり、うち、就労継続支援A型事業所の利用者であった者は7,292人(78.3%)
◎ 就労継続支援A型事業所を解雇された者のうち、再就職決定者は2,171人(約3割)、就労継続支援B型事業所等への移行(予定)者は3,834人(約5割)

解雇人数の月別では4月と5月が多かったが、報酬改定によるA型廃止の影響が強く出た結果であろうと推察される
ちなみにハローワークでは月10人以上の解雇者しか捕捉できていないことから、実際の解雇者数はさらに多いのではないだろう(それでも7,292人は、とてつもなく多い人数)
A型廃止になって行き場の無くなった方は、約半数がB型に転籍せざるを得なくなったようである
これまでは賃金(月額平均86,752円)が支払われ、労働者として有給休暇といった権利を得ていたが、B型利用者となったら工賃(月額平均23,053円)になるので著しく生活水準を落とさなければいけないだろう
他のA型に移ること(転職)できた方は1,573人(21%)と少ないながらも幸運であったろうし、598人は、このことをきっかけに一般就労することが出来たようだ
廃止になった事業者は、基準(生産活動収支が赤字)を満たしていないところや、これまで雇用関係の助成金や報奨金を目当てにして運営していたような、あまり支援の質を重視していない事業者が多かったようなので、報酬改定自体を否定するつもりはないが、障害を持つ人の就職や働く場の選択肢が狭まることや、今回のように障害者の人生に大きな影響を与えていることには、残念な気持ちにもなる
同じ志を持って運営しているA型事業者には、より頑張ってほしい気持ちもあり、社会資源としてのA型の価値を示していきたいと思った
先日も、利用希望の方から見学の問い合わせがあり、近くのA型事業所が廃止したようである
ちょうど開所したタイミングとすれ違いで廃止になったので、交流もなかった事業所であるが、ちょっと寂しい気持ちにもなりました
